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倉俣史朗のデザイン―記憶のなかの小宇宙

会場
富山県美術館
会期
2024/02/17 から 2024/04/07 まで
倉俣史朗(1934―1991)は、1960年代半ばから1991年に56才で亡くなるまで、家具・照明・インテリアを中心としたデザインの領域で世界的に注目を集めたデザイナーです。従来の家具やインテリアの領域ではほとんど用いられなかったガラスや建材用のアルミ、そして形を持たない光などに託して、自身の記憶や想像から浮かび上がるイメージを、独自のデザインとして展開していきました。多くは自主制作的に始まった家具や照明はもとより、商業的な依頼においても独自のデザインを探り続け、時に時代へのアイロニーも込めたその作品と思考は、没後30年以上を経た今なお国内外の人々の心を惹きつけています。
今回の展覧会では、自身の事務所を構える前後の初期の仕事から、造花のバラをアクリルに封じ込めた椅子《ミス・ブランチ》 (1988年デザイン、当館所蔵)などの代表作とともに、イメージスケッチ、映像、本人が遺したことばを織り交ぜ、作品だけではなく、デザイナー倉俣史朗自身の内面とその思考の背景にもまなざしを向けていきます。